記事更新日2005年08月29日

2005年8月29日 崩れ行く遍路観

遍路6日目

ふかふかのベッドは気持ちいい。
こんなにゆっくりした朝は久しぶりだ。
只今、朝7時ごろ。
遍路にはいって、初めての朝寝坊。
すぐにホテルを出発。

朝食を食べずにひたすら歩く。
喫茶店などを探すがなかなか見つからない。
こんなに朝早く開いている店はない。

ひたすら歩き続ける。
どこか見たことがある風景だ。


8301.JPG



徳島に住んでいた頃、よく父に車で乗せてもらってラーメンを食べにいった道だ。
家族でよくラーメンを食べに行ったり、買い物に行ったあの道。
幼かった私が記憶のなかでぽつぽつと蘇る。

それにしても足が重い。
アスファルトの舗装路は足に負担がかかる。

しばらくして吉野屋を発見。

8302.JPG
なぜか懐かしい吉野家

「豚しゃけ定食」を食べる。
何人かお客さんがいた。

遍路姿の私をちらちら見てくる。
気にしない気にしない。
腹いっぱいになり、お茶で一服。
足を休めて再び出発。
「ありがとうございましたあ!」
若い女性店員の声。朝から元気がいい。

国道沿いに歩く。
車がたくさん勢いよく走っていく。

ようやく18番札所、恩山寺に到着。

8303.JPG


8305.JPG
札所によって違うお大師さんの顔は個性があって面白い。

それにしても足が進まない。
座って休憩し、座って休憩をくり返し進み続ける。

次の札所まで昼食を食べれるところが見つからない。
腹が減ったあ・・・

お腹が空いていたところで、「お接待処、鮎の里」の大きな看板が目に入った。
自然と足が鮎の里に向かっていった。

中に入ると、おじさんが、饅頭とお茶をお接待してくれた。
饅頭で少しお腹を満たす。
ありがとうございます。
ちょうどテレビで党首討論会をしていた。
そういえば、今回の選挙いけなかったなあ・・・
おじさんと討論会を見ながら休憩する。

巡礼の空間で見る選挙は、日常とは違った感覚を私に与える。
徳島から見る日本、お遍路さんとして見る遍路空間。
国と地方、全体と個という枠組みは私の世界に新たな刺激を与えてくれる。
日常から離れて旅にでる楽しみの一つは、固定化された私の意識から一時的に離れ違った世界観で物事を見れるところだと思う。

私が出発前に思っていた遍路と、実際に歩いて見る遍路は大きく違っていた。
楽しい遍路旅のはずが、徐々に苦行を伴う旅になりつつある。
善根宿、お接待は遍路が今も四国で生きていることを私に実感させる。

歩くたびに、四国の人々にお接待を受けるたびに、他のお遍路さんと会うたびに、固定化された遍路空間が崩れていく。

さらに、この後、私の遍路観は一気に崩れていく・・・

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posted by 渡り鳥太郎 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 徳島<発心の道場>
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